腰痛の根本原因とレントゲン画像の関連性は低いということ

腰痛の根本原因とレントゲン画像の関連性は低いということ

腰の痛みが我慢できずに医療機関で、レントゲンやМRIなどを撮られた後、「脊柱管狭窄症」や「腰椎椎間板ヘルニア」と診断され、医者の勧められるがままに薬の処方やブロック注射を受け続けているが、腰痛が一向に改善しない・・・

このようなお悩みを抱えている方、またご両親、ご家族が腰痛で苦しめられている人も多いのではないでしょうか?

それはなぜか?・・・その理由はレントゲン画像の異常と腰の痛みは関係しないことが多いからです。

1953年、アメリカの外科医クラレンス・スプリトフは腰痛患者と健常者各1000人のレントゲン写真を比較し、変形性脊椎症の発見率に違いはなかったと報告しています。つまり、半世紀も前から背骨の変形と腰痛は無関係だとわかっていたのです。

腰を痛めて医療機関を受診した際に、「ここの骨と骨の間が狭くなっていますね」、「ちょっと背骨が変形していますね」と医師からこのような説明を受けた人が多いと思いますが、医療機関を受診すると、まず最初に「レントゲン」と言われます。

レントゲンによる検査は、重篤な疾患がないかを確認するのには重要です。

しかし、レントゲン画像での所見が、そもそも腰の痛みと関係しない場合が多いということを知らない人がほとんどです。ですから、画像を見ながら説明を受ける患者側としては余計な不安を抱いてしまうと思います。私も以前、整形外科に勤めていた時、患者さんから相談を受けることがありました。

多くの人は、「背骨が変形している=腰痛の原因」だと思っているようです。初回の施術やお問い合わせで患者さんと話をしていても、腰痛があるのは、「背骨が変形してしまっているから」と思い込んでいる人はとても多いのです。

これは全くの誤解であり、変形しているからと言って神経を圧迫し、痛みやシビレを出すことはほとんどありません。もし本当に神経を圧迫していたら感覚麻痺や排尿障害などが起こります。

つまり、変形が腰痛を招くわけではないのです。かりに変形が原因で腰痛が起きた場合、24時間ずっと強い症状が出ているはずです。

また、腰痛の研究が進んでいるオーストラリアでは、国が発行する腰痛治療のガイドラインに「レントゲンなどの画像所見と実際の腰痛症状は関連がない場合が多くあるため、むやみに画像検査を行うべきではない」と明記しています。レントゲンやМRIを無視する、というわけではなく、骨折、腫瘍、高齢者の圧迫骨折の診断にはとても有効です。

話をまとめると、画像と腰痛の関連性が低いことは、世界的な認識になりつつあります。画像検査を過信した診断に振り回されると、治るべきものも治らず、いつまでも腰痛生活から抜け出すことができないのです。

これらの事を踏まえ、下記の筋肉の柔軟性低下による「筋膜」の癒着が原因で腰痛が起こる流れをご覧ください。

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益田整体院